フリーデータを使う(6) 国土数値情報
ブログ記事を書いた日:2012.02.14
このHPにUPした日:2016.08.07
さて、今回は国土数値情報のお話だ。私が国土数値情報を最初に使ったのは大学生の時である。先生から借りた5インチフロッピー(3.5じゃないよ。ついでにPCはPC-9801だったよ。)のDID情報だの、土地利用情報だのを使った記憶がある。今はダウンロードできちゃうんだなぁ。
で、早速ダウンロードのURLから。
国土数値情報ダウンロードサービス
http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/
いくつかの形式でデータが提供されているらしいが、今回は手っ取り早い「GML(JPGIS2.1)シェープファイル」を使うことにする。
うーん、データはなんでもいいんだけど、今回は避難施設のデータをダウンロードすることにする。
上記URLのページの「GML(JPGIS2.1)シェープファイル」が選択されていることを確認して、をクリックし、さらに「2. 政策区域」の「<災害・防災>」カテゴリーの中にある「避難施設」をクリックする。
そうすると、「データのダウンロード(2. 各データ詳細)」というページが表示され、避難施設のデータの属性情報などが表示される。「そうかそうか、H24年のデータかー、災害によって避難してもOKかどうかみたいな情報もあるのかー、地域防災計画を元に作った地図なのかー」と、一通り内容を確認しつつ、ページの一番下の方に行くと、ダウンロードするデータの地域の選択ができるところがある。
全国一挙にダウンロードも素敵だけど、今回は「東京」にチェックをつけて「次へ」ボタンを押す。さらに「P20-12_13_GML.zip」にチェックをつけて「次へ」ボタンを押す。
ここで、アンケート画面が表示されるので、素直に答えておく。しかし、こういう記事を書くときは、利用用途は何なんだろう(笑)。研究ではないことは確かなので、一応趣味にしておく。
さらに、利用約款が表示されるので、同意できるようなら「同意する」をクリックする。
で、やっと「ダウンロード」のボタンが表示されるので、ぽちっと押す。すると、ファイルサイズの情報が表示されて「ダウンロードする?」と聞かれるので、「OK」をクリックする。
ダウンロードしたファイルはさくっと展開しておこう。
避難施設のデータをArcMapに追加して、施設の種類(P20_004)で塗り分けたのが以下の地図だ。23区の避難所だけをフィールド定義で絞り込んで、表示している。(区の境界線のデータはe-Statのデータを加工した(小地域を区でマージした)ものである。)
この地図をぼーっと見ていると、特定の区には特定の色の点しかないことに気づく。例えば足立区だけ妙に紫色っぽい点が多い。色の違いは施設の種類が違うことを示しているわけだが、しかし区ごとに避難施設の種類を分担しているってわけでもなかろう。
属性テーブルを見てみると、ただ単に「避難所」という文字列が並ぶ区もあれば「第一次避難所」「第二次避難所」と分けて書いてある区もある。「一時避難所」と「二次避難所」と「避難所」が並ぶ区もある。なんとなく区によって避難施設の記述の方法が違いそうだな、という感触が得られる地図ではある。
そういえば、このデータの詳細を説明したページにも、「自治体ごとに避難施設データの整備基準が異なる」って書いてあったっけ。このデータ使うときは、データを参照しつつ、一度(研究とかの)対象の自治体の避難施設の情報をそれぞれ確認したほうがよいのかなぁ。
東京都の場合だと、「東京防災」という冊子についているマップに、避難場所や避難所が記載されている。パッと見たところ、国土数値情報のデータにはない避難場所が東京都防災マップには出ていたりするケースもあるようだ。逆に国土数値情報にはあるけど、防災マップには出ていない類の施設もある。防災関連の情報はup to dateだろうから、最新のGIS用データが手に入らないこともあるかもしれない。データがいつ時点のものか、何を元に作られたものか、自分がどの情報が必要なのかに注意しつつ、いくつかの情報を集約するとよいような気がする。
今回はこれにて…